2021年 夏が始まる

まもなく、2021年夏の甲子園の都道府県予選が開幕する。
昨年、異例の大会中止を経て、2年ぶりの夏の甲子園開催となるため、球児たちがこの夏にかける思いも例年以上に強いだろう。観戦する側の我々も、感染対策がとられる中で観客数や応援の仕方に制限がかかるとはいえ、甲子園を一緒に盛り上げていきたいと思う。

まだ予選も始まっていないなか、どの高校が甲子園に出場してくるかは予想もできないが、あえて注目選手を挙げておきたい。
今春、東海大相模の劇的なサヨナラ勝ちで幕を閉じた選抜高校野球は記憶に新しい。強豪ぞろいの中で僕が個人的に注目していた選手は2名。市立和歌山高校の小園健太投手と、中京大中京高校の畔柳亨丞投手だ。小園投手は、超高校生級の変化球と投球術で全出場選手の中でも最注目と言われたが、明豊高校に5回2失点を喫して2回戦で姿を消した。畔柳投手は、躍動感あるフォームで小園投手をも上回るストレートを誇り注目を集めたが、1週間500球の球数制限により先発登板を回避した明豊高校との準決勝で、リリーフとして好投を見せるも序盤の失点を取り返せず敗退。注目の投手を擁する2校を破り決勝に駒を進めた明豊高校が優勝を勝ち取るかと思ったが、東海大相模高校に破れ準優勝に終わった。注目投手がいるからといって簡単には勝ち抜けないのが甲子園の厳しさであり、面白いところだ。
春には頂点に立つことのできなかった2名の投手が、夏の予選を勝ち上がってまた甲子園の舞台に立ち、さらに成長した姿で活躍を見せてくれることに期待したい。